2008年09月05日(金) 18時14分
<パソコン>一部機種値上げも、主流は低価格品(毎日新聞)
国内パソコン首位のNECが、原材料高を受けデスクトップ型の一部機種を値上げした。ただ、台湾メーカーなどの省機能・低価格の超小型ノートパソコンがヒットし、デスクトップ型も低価格品が主流という状況に変わりはない。パソコンの平均店頭価格は、10万円割れ目前だ。
国内大手メーカー品の店頭価格は現在、ノート型が7万〜28万円、デスクトップ型が5万〜28万円。いずれも売れ筋は10万〜14万円台だ。大量生産の海外メーカー品は、国産の同等品より2万〜3万円安い。さらに、機能を最小限に抑え、製造工程も簡略化している国内中小メーカーのデスクトップ型は3万円、ノート型は5万円前後という安さ。調査会社BCNによると、10万円未満のノートパソコンは、8月の販売シェアが前年同月比28.6ポイント増の46.1%という急伸ぶりだ。
パソコンの値下がりは、90年にIBMが日本語用の基本ソフト(OS)を開発したのがきっかけ。日本語を表示するための特別な部品が必要なくなり、当時50万円以上だった国内価格が下がり始めた。パソコン価格の大部分を占める半導体の価格も下落。さらに、インターネットの爆発的な普及を背景に、世界中から一番安い部品を買って組み立て、顧客に直販する米デル社の製造・販売手法が価格下落を決定づけた。
こうした中、NECは2日からデスクトップ型4機種の市場想定価格を5000〜3万円引き上げ、他社が追随する可能性もある。だが、BCNの道越一郎氏は「消費者は安いパソコンを求める傾向を強めており、値上げは一部の高級機種に限られる」とみている。【宇都宮裕一】
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