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2008年09月02日(火) 08時00分

パロマ回収漏れ485台産経新聞

 パロマ工業(名古屋市)のガス瞬間湯沸かし器で一酸化炭素(CO)中毒事故が多発し、ずさんな回収作業がされていた問題で、経済産業省は1日、回収漏れ製品が従来の13台から485台に増えたと発表した。同社の川瀬二郎社長は同日、経産省を訪れ、「反省している。再発防止に努めたい」と陳謝。自身と親会社「パロマ」(同市)の小林弘明社長の報酬を6カ月間半分に減額する方針を明らかにした。

 経産省によると、同社は回収対象製品の所在地を知りながら電話確認だけで判断したり、該当施設内の点検を徹底していなかった。新たにガス事業者からの情報提供もあり、再点検で対象製品が見つかるケースが続出。485台のうち59台が使用されていたが、危険な状態にはなかったという。

 同社の瞬間湯沸かし器では昭和60年から平成17年の間にCO中毒事故が28件発生、21人が死亡。18年8月に経産省の命令を受けて回収点検活動を進めてきたが、今年6月、被害者遺族の指摘で回収漏れが明らかになり、同省が再点検を8月25日までに終えるよう命じていた。

 再点検の対象となった約6万7000台の設置情報のうち、未確認のものが約1万9000台残っており、同省は今後2カ月以内に再度報告するよう指示した。再点検費用は約60億円に上るという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080902-00000072-san-soci