2008年08月28日(木) 13時41分
WSJ-リーマン、他社の調査リポート盗用で謝罪(ダウ・ジョーンズ)
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)盗用行為の告発は、学会やジャーナリズムの世界では、ある頻度でみられる。ウォール街でも、金融のアイデアを盗用されたとして、投資銀行家が互いを非難しあうことは珍しくない。しかし、株式調査リポートの盗用については、これまであまり聞かれていなかった。
米証券大手のリーマン・ブラザーズ・ホールディングス(NYSE:LEH)は、同社のアナリストチームがサンフォード・バーンスティーンの調査リポートの一部を盗用したことを認め、謝罪した。
リーマンは顧客にあてた8月21日付の書簡で、同社のアナリストチームが作成した半導体業界に関するリポートに、バーンスティーンのアナリスト、トニ・サッコナーギ氏が2007年に執筆した2つの調査リポートと「酷似している」部分があったことについて謝罪した。この部分は「バーンスティーン社が情報源であることを明らかにせず、同社の許可を得ずに使われた」としている。
問題のリーマンのリポートは、ティム・ルーク氏率いるアナリストチームが2008年3月に作成したもので、いわゆる”バーチャライゼーション”(仮想化)技術に関するものだった。
リーマンによると、このリポートの終わりの部分が、バーンスティーンが昨年夏に作成した2つの調査リポートと酷似しているという。事情に詳しい筋によると、データの盗用にかかわったスタッフはすでにリーマンを去ったという。
ルーク氏とサッコナーギ氏からはコメントを得られていない。
バーンスティーンの広報担当者は、リーマンが書簡で盗用について顧客に説明し、バーンスティーンに謝罪したことを「深く感謝する」とコメントした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080828-00000020-dwj-biz