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2008年08月22日(金) 16時24分

得にくい捜査協力 刑事8割「感じる」 20年版警察白書産経新聞

 警察庁は22日、「変革を続ける刑事警察」を特集した平成20年版警察白書を公表した。一線の刑事約2500人から集めたアンケート結果を掲載。8割が「市民から捜査協力を得ることが困難」と回答し、地域社会の変容や個人情報保護の高まりで、刑事事件の捜査を取り巻く環境が厳しくなっている実態が明らかになった。

 アンケートは警視庁と道府県警の大規模警察署に勤める刑事を対象に、今年1月末から2月上旬に実施。2454人が回答した。

 調査結果によると、「捜査活動に対する協力を得ることは困難と感じるか」との質問に、79・2%が「感じる」と回答。理由(複数回答)について、「後々警察に話すことが面倒だと考えている人が多い」(58・3%)、「情報提供に慎重な会社、事業者が多い」(48・2%)などが上位を占めた。

 具体的には、「関連資料の任意提出を拒まれる」が52・3%で最多。次いで「関係者が氏名を明らかにしたがらない」(43・2%)、「住民に聞いても情報提供を拒まれる」(29・8%)と続き、市民の意識の変化が捜査の壁になっていることをうかがわせる。

 また、経験5年未満の若手(357人)と20年以上のベテラン(381人)を対象に捜査技能の「修得・伝承」についても質問。若手の96・6%が「ベテランから技能を修得する必要性があると感じる」と回答。ベテランの92・5%も「若手に技能伝承していく必要性があると感じる」と答えた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080822-00000110-san-soci