岡山市の岡山済生会総合病院(糸島達也院長)は19日、乳がん検診を受けた岡山県内の40代女性から採った組織の検体をがん患者のものと取り違え、誤って女性の左乳房を全切除するミスがあったと発表した。
女性は手術の必要のない乳腺症だった。検体を乗せるスライドに職員が識別番号を記入する際、誤って同じ日に検査を受けた患者の番号を記したのが原因という。同病院によると、女性は昨年7月に検診を受け、マンモグラフィーなどで「がんの疑いがある」と診断された。乳房の組織を採取する検査の後、磁気共鳴画像装置(MRI)など2度の検査を経て、9月に切除手術を受けた。
手術後、切除した組織を同病院が調べたところ、がんでないことが判明。検体を照合し、取り違えに気づいた。病院側は女性に経緯を説明し謝罪した。糸島院長は「大変申し訳ない。再発防止策を徹底する」としている。