2008年08月20日(水) 11時18分
星野ジャパンがカナダに勝利、しかし2点目が遠かった(オーマイニュース)
北京オリンピック野球1次リーグで、星野ジャパンは8月18日のカナダ戦に1対0で勝利した。
日本は先発の成瀬投手が7回まで好投し、8回に藤川投手、9回に上原投手が登板して貴重な1点を守ったのだが、9回表ノーアウト3塁の絶好の追加点のチャンスをつぶしてしまったのは痛かった。
今後の韓国やキューバとの再戦を考えると、日本は9回の攻撃の方法について、もっと工夫が必要だ。
振り返ると、カナダの3番手投手グリーンが9回表から登板した。
日本は9回表に内野安打と1塁へのけん制悪送球で、ノーアウト3塁のチャンスをもらった。
この場面で3番森野選手も、次の4番新井選手も、ストレートを少し強引に引っ張りすぎて内野ゴロに倒れたのが痛かった。この場面はセンター返しの基本のバッティングで良かったのではないだろうか。
5回表の稲葉選手のソロホームランを覚えていて、5番打者の稲葉選手を敬遠四球にした、カナダバッテリーは賢くて慎重だった。
次の6番の村田選手は、この日、3個の三振も含めてノーヒットだったのだから賢い選択だ。
結局、村田選手は、2ストライク(2球ファウル)1ボールから、外角低めに変化して行く、投手から見れば勝負球のスライダーに手を出して三振にしとめられている(9回表攻撃終了)。
村田選手も、グリーン投手のストレートをパワーでねじ伏せようとする気持ちが強すぎたのではないだろうか。それが逆に、カナダチームのバッテリーの配球に利用されてしまったと思える。
冷静に考えれば、森野選手も村田選手も、この日はノーヒットだった。9回にどうして、日本は、この場面で、代打を起用しなかったのだろうか。
ここまでの日本の戦いぶりを見ていると、3番や6番に代打を送ることをほとんど考えていないようだが、本当にそれで良いのだろうか。
ほかにも書くならば、キューバは、日本との1次リーグ初戦で、バントの構えで揺さぶってきた。韓国も日本戦でバントで揺さぶってきた。カナダも日本戦で、9回裏に失敗はしたがセーフティーバントで揺さぶってきていた。
今の日本の9回の表裏の戦い方をほかのチームと比較すると、相手チームを、もっと、いろんな方法で揺さぶっても良いのではないかと思えてしまう。
今回のカナダ戦で、日本は真っ向勝負で得た1点を守りきったが、多くの課題を残したとも言える。
9回裏に、守備が上手な日本の宮本キャプテンが、サードの守備についた部分は評価できるが……。日本が、自ら、作戦や選択肢の幅を狭めてしまっているような部分もある。
カナダチームは4番のソーマンが2個の三振にしとめられるなど、この日は日本に負けたがパワーがある荒削りの打撃は今後の可能性を秘めていた。
日本を1点に抑えた、先発投手のベッグ投手も今後の可能性を秘めていた。
カナダチームには、マイナーリーグで活躍している選手も多い。エラーについても、連続エラーから自滅するような試合は、最近のカナダチームにはほとんどなかった(だから、日本には、もっと工夫してほしかった)。
日本は、2007年のアジア予選で、台湾戦において、サブロー選手が同点スクイズを決めるような場面もあったことを忘れてはならない。
今度、再戦する可能性が高くなってきた韓国やキューバと、9回の代打起用も含めた、9回のかけひきで雌雄を決する場面も出てくる可能性があることを十分考えて、もう少し工夫をしてほしい。
日本中が、あなたたちの戦いに注目している。今後も頑張れ星野ジャパン!
(記者:谷口 滝也)
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