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2008年08月08日(金) 21時48分

「避難所にテレビが来た」=開幕日の贈り物に歓声−四川省被災地〔五輪・開会式〕時事通信

 【都江堰(中国四川省)8日時事】四川大地震で大きな被害を出した四川省都江堰市では8日、多くの市民が仮設住宅のテレビで、北京五輪の開幕を見守った。5月12日の地震発生から間もなく3カ月、厳しい避難生活の中で、被災者たちに笑顔が広がった。
 「テレビだ、テレビだ」−。約1800人が暮らす市内の避難所の中庭に8日、衛星アンテナを積んだテレビ中継車が到着した。開幕当日の大きなプレゼントに、集まってきた大人も子供も興奮気味だ。
 大学3年の呉丹さん(21)は「五輪を見られるとは思わなかった。卓球と高飛び込みを見たい」と本当にうれしそう。住民数百人がいす持参で、2台のテレビの前に詰め「中国加油(頑張れ)」の声援を送った。
 同市の救援を国から割り当てられた上海市のボランティア団体が先月末から、テレビを受信できない避難所を巡回、ここで6カ所目になる。
 そこから1キロ余り離れた所にある巨大な避難所では約1万人が暮らす。各家庭には、竹ざおにくくりつけた簡易アンテナが並ぶ。費用は約50元(約800円)。
 一家8人で暮らす楊常貴さん(62)さんは「子供たちの仕事はまだ見つからないけど、きょうは皆で開会式を見るよ」と笑顔で答えた。(了)

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080808-00000220-jij-spo