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2008年08月04日(月) 00時48分

エスカレーター停止し逆走 10人軽傷、東京国際展示場中国新聞

 三日午前十時ごろ、東京都江東区有明三ノ二一ノ一、東京国際展示場(東京ビッグサイト)西ホールで、一階から四階に向かう上りエスカレーターが突然停止し、逆走した。乗っていた約百二十人の一部が転倒し、男女十人が軽傷を負い、病院で手当てを受けた。

 事故機は日本オーチス・エレベータ(東京)製。同社の同じタイプの機種は五月、名古屋市営地下鉄の駅で同様の事故を起こしている。

 警視庁東京湾岸署は、業務上過失傷害の疑いもあるとして関係者から事情を聴く一方、エスカレーターに何らかの故障が発生した可能性が高いとみて、駆動部分を取り外し詳しく調べている。

 十人は脚に切り傷を負ったり、脚や胸を打ったりした。東京消防庁によると、さらに十一人がけがをした様子だったが、搬送を辞退した。

 西ホールでは、アニメの主人公などをかたどったフィギュアを展示、販売する「ワンダーフェスティバル」が開かれていた。事故後、エスカレーターは運行を停止したが、イベントは続行した。徹夜組約千五百人を含め約一万人が午前十時の開場を待っていたという。

 調べなどによると、エスカレーターは長さ約三十メートル。開場と同時に警備員が先導する形で来場者を乗せて、先頭が三階ぐらいまで達した際に急停止し、滑り落ちるように逆走。スタッフが非常停止ボタンを押した。一段に三人が乗っているステップもあった。

 同署によると、エスカレーターのステップは計八十六段あり、体重六五キロの人が百七十二人(一段あたり二人)乗っても耐えられる設計で、それをオーバーすると自動停止する仕組みという。

 オーチス社が保守点検しており、直近の七月二十九日の点検では異常はなかったとしている。

 五月の名古屋市営地下鉄桜通線久屋大通駅の事故では、上りエスカレーターが急停止した後に約十メートル逆走、十四人が軽傷を負った。ボルト破断が原因とみられる。

 今回の事故について、オーチス社は「ボルト破断の報告は受けていない」としている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200808030386.html