東京都江東区の東京国際展示場(東京ビッグサイト)のエスカレーターが停止、逆走した事故で、直近の七月二十九日の点検では、ステップをつなぐチェーンに油を差しただけで、安全設備や機械室など二十四の点検項目で、異常はまったくなかったことが四日、分かった。
警視庁東京湾岸署は、エスカレーターに何らかのトラブルが発生した可能性があるとみて、装置を詳しく分析するなど原因を調べている。
事故機は日本オーチス・エレベータ(東京)製で、保守・点検も同社が担当。月一回、点検していた。七月二十九日の点検では、非常停止ボタンや制御盤、モーター、ブレーキなどはいずれも正常と判断されていた。運転状態も確認した結果、異常はなかった。
事故ではエスカレーターに乗っていた約百二十人の一部が転倒、男女十人が軽傷を負い、病院で手当てを受けた。