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2008年08月03日(日) 14時23分

中国に人権改善を要求=米大統領、五輪開会式出席へ〔五輪・開会式〕時事通信

 【ワシントン3日時事】ブッシュ米大統領は5日から11日まで、韓国、タイ、中国を歴訪する。中国では8日の北京五輪開会式に出席、10日には胡錦濤国家主席との首脳会談に臨む。
 チベット問題で目立った進展がなく、中国当局が言論規制などを強化する中、「大統領の開会式出席は抑圧政策の容認と受け取られかねない」(ペロシ下院議長)と批判されている。このため、大統領は胡主席との会談で、人権状況の改善、信教の自由拡大を強く求め、「人権重視」をアピールしたい考えだ。一方、北朝鮮の核問題では、同国が6カ国協議の合意に基づき提出した核申告の検証などで連携していくことを確認する。
 ブッシュ大統領は、検証手順に関して北朝鮮と合意が得られなければ、テロ支援国指定の正式解除を延期する方針を明言しており、解除が可能となる11日までに検証問題で進展がなければ、解除先送りを決める見込み。
 ブッシュ大統領は訪中に先立ち、ソウルで6日に李明博韓国大統領と会談、北朝鮮核問題で引き続き共同歩調を取ることを確認する。日韓両国が領有権を主張している竹島(韓国名・独島)に関しては、ブッシュ大統領は特定の立場を表明せず、対話による解決を働き掛けるとみられる。米政府機関、地名委員会が竹島の帰属先を「韓国」から「主権未確定」に変更した問題では、ブッシュ大統領が自ら介入、帰属先を「韓国」に戻した。竹島問題が首脳会談の焦点となるのを回避するため、韓国側に配慮した形だ。
 ただ、同委員会の表記については、改めて全面見直しが行われる見込み。「主権未確定」に再び変更された場合、韓国がまた反発を強めるのは必至で、来年1月のブッシュ大統領の任期切れまで最終決定を下さず、次期政権に持ち越す可能性もある。(了)
李明博(イ・ミョンバク)、独島(トクト)

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