2008年07月31日(木) 19時42分
船場吉兆元社長らを略式起訴(産経新聞)
廃業した高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区、破産手続き中)による牛肉産地の偽装表示事件で、大阪区検は31日、九州産牛肉を但馬牛や三田牛に偽装したとする不正競争防止法違反(原産地の虚偽表示)罪で、湯木正徳元社長(74)と長男の喜久郎元取締役(45)の2人を大阪簡裁に略式起訴した。法人としての同社は不起訴処分となり、一連の捜査は終結した。
区検は、元社長らが容疑を認め、利得が少なかった点や廃業で社会的制裁を受けていることなどを考慮、公判請求を見送った。
起訴状によると、2人は昨年3〜10月、鹿児島県産牛肉で作った贈答用みそ漬け商品104個に、但馬牛や三田牛と偽装表示したシールを張り、百貨店などを通じて販売した。湯木元社長が喜久郎元取締役に偽装を指示したという。
事件では、大阪府警が昨年11月、船場吉兆本店などを同容疑で家宅捜索し、同社は休業。今年1月に民事再生法の適用を申請したが、営業再開後に本店を含むすべての店で客の残した料理の使い回しが発覚、廃業に追い込まれた。
湯木元社長らは「皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません」と話しているという。
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