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2008年07月31日(木) 00時09分

内閣改造方針きょう表明 首相、自民人事前倒しへ中国新聞

 福田康夫首相は三十日、政権発足後初となる内閣改造を断行する方針を固めた。三十一日に自民、公明両党の執行部に改造方針を表明する見通しで「八月四日改造」との見方が有力だ。九月に任期切れを迎える自民党役員人事は前倒しし、改造に先立ち実施する方向。

 首相は三十日午後、自民党の伊吹文明幹事長と官邸で会談し、世界貿易機関(WTO)会合に出席していた関係閣僚が三十一日に帰国することを踏まえ「WTOの交渉過程を聞いた上で、あらためて自分の決断と考えに関し党と相談する」と伝達。この後、記者団に「けじめをつけることが必要だ」と述べ、改造断行を示唆した。

 自民党内では、改造方針を伝えるため公明党の太田昭宏代表と党首会談を行う案も検討されている。改造の日程に関して八月四日のほかに「電撃改造で決断力を印象づける」との理由で、一日に踏み切るとの指摘もある。

 関係者によると、伊吹氏は首相に対し、太田氏との党首会談と自民党役員人事の前倒しを求めた。自公両党で見解が異なる臨時国会召集時期に関して伊吹氏は会談後、記者団に「一切、話をしていない。(改造とは)二つに分けて考えなければならない」と強調した。

 改造時期に関連して、首相は八月六日に広島市の平和記念式典、八日に北京五輪開会式、九日に長崎市の平和祈念式典にそれぞれ出席する予定で、それらの日程を考慮して決めることになる。

 WTO会合には、若林正俊農相と甘利明経済産業相が出席した。

 一方、自民、公明両党の幹事長、国対委員長らが三十日午前、次の臨時国会をめぐり意見交換。自民側が八月下旬、公明側が九月下旬を主張している召集時期について改造後にあらためて協議することで一致した。この協議状況を見極め、首相が判断するとみられる。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807310110.html