2008年07月29日(火) 14時32分
モバHO!、加入者伸びず2009年3月で放送終了(Impress Watch)
モバイル放送株式会社29日、衛星を使った移動体向け放送「モバイル放送」(モバHO!)のサービスを2009年3月末を目処に終了すると発表した。2004年10月のサービス開始当初は3年で最低150万人、目標200万人の会員獲得を目指していたが、現時点で10万人にとどまり、十分な会員数が得られなかったため、事業継続は困難と判断。終了を決定したという。
サービスの終了は2009年3月末を予定。対応する受信機などは放送を受信できなくなるが、単体でメディアプレーヤー機能などを持つ端末の場合、それらの機能は継続して使用できる見込み。ただし、ワンセグ放送にも対応した車載端末「MBR0221」などはワンセグ視聴にもモバHO!との契約が必要だったため、モバHO! 終了に伴い、ワンセグ視聴もできなくなる予定。
親会社の東芝は事業終了に関して「お客様を始めとする関係者への影響が最小限となるよう、必要な支援をモバイル放送に対して行なっていく予定」とコメント。これに伴い、東芝に発生する費用は今年度約250億円を見込んでいるという。
なお、モバイル放送は韓国の携帯電話キャリア・SKテレコムとの共同所有として、Sバンド放送衛星(MBSAT)を打ち上げ、放送に利用している。同衛星は、韓国でモバイル放送と同様のサービスを行なっているSKテレコム子会社のTUメディアも使用しているため、「事業終了後も同社と調整しながら放送衛星の運用は継続する」としている。
2006年10月時点で東芝、SKテレコム、シャープ、トヨタ自動車株式会社、松下電器産業など91社が出資し、設立されたモバイル放送株式会社は、衛星を使った世界初の移動体向け放送として「モバHO!」を2004年10月に開始。一部に無料チャンネルも用意するが、基本は有料放送で、月額基本料金は400円(加入料2,500円)。月額2,080円の音楽/映像チャンネルパックなどをラインナップ。受信端末としてはメディアプレーヤータイプから、PCカードチューナ、車載モデルなどを用意していた。しかし、業績が低迷していたことから2007年3月に東芝の連結子会社化されていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080729-00000002-imp-sci