2008年07月28日(月) 20時27分
診療ガイドラインは患者の強い味方(オーマイニュース)
健康が気になったり病気になったりした時など、書店に並ぶ医療の関連書籍はとても参考になります。検査の読み方、薬の副作用、病院選びのコツといった本を買い求める人が結構います。
関連の書籍や雑誌からは、どんな病気かや一般的な治療法、治療薬などを知ることができ、患者にとって貴重な情報源となっています。
ところで、患者側に立った「診療ガイドライン」があることをご存知でしょうか。
もっと診療の内容について詳しく知りたいという人のために「診療ガイドライン」というものがあり、各種の学会や団体から多様な診療ガイドブックが発行されています。いわば「医学的な情報や専門医の助言をまとめたもの」です。
日本糖尿病学会、日本癌治療学会、日本眼科学会、日本小児学会、日本アレルギー学会等著名な学会のほとんどから刊行されています。
グーグルで「診療ガイドライン」と入力し検索したところ、17万件余り(7月26日現在)がヒットしました。
中でも、財団法人・日本医療機能評価機構の医療情報サービス「Minds(マインズ)」に最近注目が集まっています。
例えば糖尿病を例にとると以下の内容になっています。
糖尿病診断の指針、糖尿病治療の目標と指針、食事療法、運動療法、経口血糖降下薬による治療、インスリンによる治療、糖尿病網膜症の治療、糖尿病腎症の治療、糖尿病神経症の治療、高齢者の糖尿病……など、17項目にわたって詳細な情報が記述されています。
少々難解な記述が含まれていますが、患者さんにとって有用な情報が満載です。
医師からインフォームドコンセントを受ける前に、「マインズ」で予習しておくことで、
・医師が
・どの様な考えで
・どの様な治療を目指し、
・どのような成果を期待しているのか
を理解する手助けになるものと思います。
日経メディカルオンラインによれば、2008年2月に実施した「診療ガイドラインに関する意識調査」の結果では、診療ガイドラインに対する満足度は 48.2%にとどまっています。したがって、まだ完成途上にあるようで、記載されたことを鵜呑みにすることは危険です。しかし、医師と患者・家族間のより深いコミュニケーションの橋渡しをしてくれることは間違いありません。
刊行物と合わせて、ウェブサイトの治療ガイドライン(無料)にも注目です。
(記者:宮本 聰)
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