2008年07月25日(金) 14時22分
【ストーカー判事初公判(8)】プライド?戦術? 「女性は拒否的態度でなかった」頑なに主張(産経新聞)
《被告人質問は検察側に移った。まず、検察官は証拠隠滅の意図を尋ねる。下山被告は目を閉じ、ひとつひとつ思いだすように答える》
検察官「犯行の途中にフリーメールのアドレスをエキサイトからヤフーにかえましたね。これはなぜですか」
下山被告「エキサイトよりもヤフーのほうが使い勝手がいいからです」
検察官「エキサイトばかりを使っていると犯行がばれるからでは?」
下山被告「そういったことではありません」
検察官「3月にネットカフェの△△クラブ(実名)の申込書を回収しましたよね?」
下山被告「転勤の内示を受けたので、会員の申し込みをしていたものを回収しました」
検察官「ビジネスホテルなども回収したのですか」
下山被告「○○ホテル(実名)は会員ではありませんでした」
検察官「△△クラブは、(回収したのは)犯行をばれないようにするためではないですか」
下山被告「そうではありません」
《検察官は続いて、ストーカーメールを送る動機にもつながった下山被告と被害女性との間の「距離感」について質していく》
検察官「ストーカーメールを送った時点では、被害者から拒否的な態度を取られていると感じていましたか」
下山被告「拒否的な態度をされていたという感じはありませんでした」
検察官「どうして感じなかったんですか」
下山被告「被害者と関係を持ったあと、去年12月に(関係を)解消しましたが、ドライブしたり食事をしたりすることに変化はありませんでした。明確に『お付き合いをしません』といわれたことはありませんでした」
検察官「では、なぜメールを送ったのですか」
下山被告「当時は女性の生活状況に不安をもっていました。自分の価値観を押しつけてしまいました…」
検察官「拒否的態度の女性を振り向かせるためではなかったんですか」
下山被告「拒否的態度は、メールのやりとりを見てもらえば分かりますが、(被害者の女性からは)示されていません」
《頑なに拒否的態度は取られていなかったと主張する下山被告。男としてのプライドなのか法廷戦術なのか。それとも、本当に女性から拒否的態度を取られたと感じていないのか…》
検察官「今でもそう思っているのですか」
下山被告「(女性の)本心は分かりませんが、客観的には伝わっていませんでした」
検察官「すると、女性の供述調書はウソだといいたのですか」
下山被告「それは気持ちだから分かりませんが、客観的事実とは違っています」
検察官「女性のメールには、(下山被告に)拒否的な態度をとっているものがありますよね?」
下山被告「そう言われれば、考えようによっては拒否的かとも思いますが、当時は思っていませんでした」
《続いて検察官は、被害女性と交際相手の男性について尋ねる》
検察官「被害者は今でもその男性と交際しているのですか」
下山被告「は?」
《質問をよく聞いていなかったのか、大きな声で尋ねる》
検察官「男性とは今も交際しているのですか」
下山被告「は? はい?」
《目を大きく見開いて大声で尋ね返す。検察官が3度目の質問でようやく理解し、下山被告は答える》
下山被告「と、聞いています」
検察官「(交際について)どう評価していますか」
下山被告「それは個人のことですから…」
《続いて検察官は、被害女性が上司でもあった下山被告にストーカーメールの相談をした際のことについて質問をする》
検察官「2月24日ごろ、あなたに女性が相談に行き、あなたは『そんなのは許せない』と言ってますよね?」
下山被告「言っていません」
検察官「これは女性のウソでしょうか」
下山被告「そうとは言っていません」
検察官「ではどうと?」
下山被告「『変なメールだな』と…」
検察官「部下が相談にきて『変なメール』で終わりですか? 『許せない』と言っていませんか」
下山被告「『ひどいメールだな』とは言いました」
=(9)に続く
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