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2008年07月25日(金) 12時42分

【ライブドア事件】「堀江被告の規範意識は薄弱で、潔さに欠ける」控訴審判決で指摘産経新聞

 ライブドア(LD)事件で証券取引法違反罪(偽計・風説の流布、有価証券取引報告書の虚偽記載)に問われ、1審東京地裁で実刑判決を受けた元LD社長、堀江貴文被告(35)の控訴審判決公判で、1審に続き2年6月の実刑とした東京高裁の長岡哲次裁判長は「被告の規範意識は薄弱で、潔さに欠ける。犯行についての反省の情はうかがわれない」と堀江被告を断じた。

■写真で振り返る■ 堀江被告、太ったり痩せたり…いろいろあった8年間

 長岡裁判長は、自社株売却益の利益計上について、「実質的にはLD側がLD株を売却していたのに、ファンドを通して売買を行うことでその実態を隠した」と判断。「当時の会計基準で許されるものではない」として違法な会計処理だったとした。

 また、電子メールなどの物証と符号する、LD元取締役の宮内亮治被告(40)=控訴中=の供述の信用性を高く評価し、「堀江被告の指示や了承がなければ、犯行の実行はあり得なかった」と、1審に続き共謀を認めた。

 さらに、「実態以上に業績を誇示して、会社の利益を追求した。情報開示制度の信頼を損ねて、制度を根底から揺るがしかねない犯行だ」と批判。「監査法人や公認会計士を巻き込んで、巧妙かつ複雑な仕組みを構築した」と犯罪の悪質性も指摘した。

 犯行結果についても「投資者保護の面で深刻な悪影響を与え、多数の株主が損害を受けた」と指摘。「被告の規範意識は薄弱で、犯行に対する反省もうかがえない。LD株の売却により、本人は多額の利益を得た」と再び実刑とした理由を述べた。

 東京高検・鈴木和宏次席検事のコメント「検察側の主張を全面的に認めた適正・妥当な判決である」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080725-00000945-san-soci