2008年07月25日(金) 15時59分

堀江被告、２審も実刑　個人株主、根強い不満　「私財で賠償すべきだ」（産経新聞）

　ライブドア（ＬＤ）事件をめぐり同社の株価下落で損害を受けたとして、堀江貴文被告らに賠償を求めている個人株主は約３８００人。「自殺を考えた被害者もいる」「明らかな詐欺行為だ」。老後の蓄えなど資産を失った株主は多く、不満は今も根強い。

　「退職金や貯金をつぎ込み、約５００万円を失った。今では食べるのが精いっぱい」。千葉県市川市の男性（６４）は平成１６年秋、プロ野球近鉄球団の買収に乗り出した堀江被告に魅力を感じ、ＬＤ株の購入を始めた。

　しかし１８年１月、東京地検特捜部の強制捜査を機に株価は急落。「まさか裏で違法行為をやってるとは思わなかった」と振り返る。事件後は弟の援助を受け、時給９４０円の警備業に。「損失の大きい原告は死ぬことも考え、苦しんでいる。堀江被告は謝罪し、私財で賠償すべきだ」

　約２０００万円の損害が出た茨城県常陸大宮市のアルバイト男性（６６）。１人暮らしのため、ＬＤ株の売却益を老人ホームの入居資金に充てようとしたが行き詰まった。「なぜ法律を守らなかったのか。くやしい。株を買った人に責任はない」と憤る。

　控訴審判決を前にした今月１７日、「ライブドア株主被害弁護団」（事務局・東京）がかかわっている約３３００人の原告団のうち、約２００人が被害を訴え、被告らに厳罰を求める意見書を東京高裁に提出したという。

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