2008年07月24日(木) 13時14分
環境関連のファンドも増加中(COURRiER Japon + hitomedia)
環境重視の投資ビジネスが拡大中だ。「持続可能な」投資ファンドに流れ込むマネーは、毎年記録を更新している。
これまでの学術研究によれば、金融に関係のない要素を投資判断に持ち込むと、投資家の利益が低くなる、とされている。だが、いくつかのサステナブル投資ファンドは、長期投資において、さまざまなマーケット指数を上回るパフォーマンスを達成し、この理論に疑問を付している。こうした新しい関心が広がるなか、気候変動ファンド、クリーン技術ファンド、CO2排出量取引ファンドなどが次々と登場している。
CO2排出量市場には、当初、いくつかの問題点があった。ヨーロッパでは、排出量をあまりに多く付与してしまい、価格が暴落したこともあった。昨年12月には、CO2排出権を取り引きした最初のヘッジ・ファンドの一つが、目標を達成することができず、静かに市場から退却した。
しかし世界銀行によれば、価格は安定してきており、昨年の排出量取引額は640億ドルに達している。今年5月には、投資ファンドのアライアンス・トラスト、大学年金基金(USS)、SNSリアル、三井物産の4社が、気候変動キャピタル(CCC)に5600万ポンド(約119億円)を投資した。CCCは16億ドルの資産を運用する、CO2排出量取引ファンドである。同社の資産のうち10億ドルはCO2排出量関連のポートフォリオを構成し、排出量市場で運用されている。
USSの投資担当役員であるピーター・ムーンは次のように語る。 「CO2の排出を抑えた企業がこれからは大きく成長する、と私たちは考えています」
フィナンシャル・タイムズ(UK)より。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080724-00000000-cou-int