2008年07月20日(日) 10時17分
二岡20日1軍復帰、いきなり三塁スタメン(日刊スポーツ)
<イースタン・リーグ:巨人9−0西武>◇19日◇ジャイアンツ
右ふくらはぎ痛で2軍調整中にタレント山本モナとの不倫騒動を起こした巨人二岡智宏内野手(32)が、20日の横浜戦(横浜)から1軍に復帰することが決まった。打順7、8番で三塁での先発出場が濃厚だ。19日のイースタン・リーグ西武戦では「3番三塁」で先発出場し、4打数2安打1打点と復調ぶりを見せた。騒動も影響して1軍昇格を見送られてきたが、頭を丸めて出直し、上昇気配のチームの戦列についに加わる。
二岡らしい右方向への安打が、1軍復帰へのゴーサインだった。1回1死一塁、西武許が投じた142キロの直球を、右前にはじき返した。これだけでは終わらない。4点リードの5回1死三塁には、西武山本淳の143キロ直球をコンパクトに振り抜き、中越え適時二塁打。「見逃せばボール球。三塁にランナーがいたので、少なくともかえそうと思った」。ストライクゾーンを外れても関係ない。本能で打ち返した。芸術的なスイングに、スタンドからは温かい拍手と歓声がわき起こった。
首脳陣の追試に自らのバットで答えを出した。状態次第では15日の中日戦(旭川)にも昇格予定だったが、タレントの山本モナとの不倫騒動や若手野手の岩舘、寺内が台頭。チームの和を乱した上に、自身の結果も伴っておらず、昇格を見送られた。伊原ヘッドコーチは「今の状態では難しい。結果を出さないとね」と話し、原監督も「2軍での試合の状態を見てからになる」と、結果を求めた。
もがき苦しんだ。騒動以降、親族の周辺には報道陣が詰め掛けた。心労が重なり、体重は約7キロ落ちて、精神的にも落ち込んだ。責任を痛感し頭を丸刈りにし、テレビカメラを通して謝罪。と、同時に野球人として、グラウンドで返すと誓いを立てた。札幌遠征最終日の16日には原監督に電話で「すぐに1軍に上がりたい」と、率直な思いをぶつけた。胸に秘める思いをすぐさま体現。この日は、4打数2安打1打点と、3試合ぶりに安打を放ち、復調をアピールした。吉村2軍監督は「足も順調に回復しているし、バッティングでも結果を出したからね」と評価した。
二岡の思いが1軍首脳陣を動かした。当初の予定では、この日からのイースタン・リーグ5連戦の結果次第とみられていたが、原監督と吉村2軍監督が話し合って1軍昇格が決まった。20日からはビジター試合が続き、痛烈なヤジも予想されるが、試合に懸ける熱い思いに託した。3月28日の開幕ヤクルト戦で右ふくらはぎを肉離れし、翌29日に出場選手登録を抹消されてから約4カ月。2軍でのリハビリ生活は長く険しかった。右ふくらはぎの肉離れのほかに、昨年11月に手術した左ひざの痛みなど、紆余(うよ)曲折の日々を乗り越えてきた。
20日の横浜戦は三塁を守り、打順は7、8番での先発出場が濃厚。チームは今月にやっと勢いが出始め、2位に上昇して貯金も最多タイの6にまで増えた。首位阪神を追撃すべく、頼りになる選手会長が帰ってくる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080720-00000030-nks-base