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2008年07月17日(木) 00時00分

米ヤフー、連邦議会に対してグーグルとの広告提携の正当性を主張読売新聞

 Yahooは米国時間7月15日、米上院の公聴会に出席し、Googleとの広告提携計画を弁護した。

 一方、Microsoftは、計画は競争を阻害するもので、「違法」な可能性さえあると激しく避難した。

 反トラスト小委員会を前に行われた公聴会では、かつて3社により行われた議論が再現された。Microsoftは、提携を阻止するため、独占禁止法に違反すると意義を唱え、YahooとGoogleの両社は、提携は完全に合法であり、競争を促進するものだと述べている。

 Microsoftが憤慨している理由の1つは、広告提携がポイズンピルとなり、Yahooの買収価格を最大2億5000万ドル引き上げる可能性があるからだ。Googleの利益の50%まで減らすことは可能だが、この2億5000万ドルという金額は、買収によって広告提携が終了した場合にYahooがGoogleに支払う義務がある、いわゆる契約解除の手数料だ。Yahooに対する訴訟(PDF)には、「独占禁止法の懸念から、MicrosoftはGoogleと提携したYahooを吸収することはできず」、提携契約の破棄は非常に大きな買収の障害になると書かれている。

 7月15日の上院議員たちの発言は、YahooとGoogleの新たな関係をあからさまに非難するものでも後押しするものでもなかった。(提携が実際に行われるまでは、上院ではなく司法省が独占禁止法にもとづきこの件を調査している。連邦議会は正式にはこの件に関与していない)

 Arlen Specter上院議員(共和党、ペンシルベニア州選出)は、アクティビスト投資家のCarl Icahn氏が関与する株式公開買い付けの観点からこの件を見ているようだ。「Ichan氏はMicrosoftにYahooを買収してほしいと考えている。明らかに、Yahooの価値はYahoo自身の手にあるよりもMicrosoftの手にあった方が高くなる。これにより、すでに非常に複雑な事態がさらに複雑化している」

 公聴会で唯一驚いたのは、7月8日にカリフォルニア州サンノゼで行われたMicrosoftとYahooの幹部による非公開の会合に関する、Micrsoftの法律顧問であるBrad Smith氏の説明だった。

 Smith氏によると、Yahooの最高経営責任者(CEO)であるJerry Yang氏は席上で、検索市場は両極化しており、一方の極はGoogleが支配し、もう一方はYahooとMicrosoftが主体となっていると説明したという。Smith氏は、「もしYahooがGoogleと提携すれば、YahooはGoogleが支配する極の一部になる」というYang氏の発言を引用した。そして、Microsoftは「検索市場では、自社だけで極を維持できるほど強くない」とYang氏が述べたと語った。

 もしこの引用が正確であれば、ブッシュ政権の反トラスト局の役人(そして、同様に調査を行っている州検事総長)にとって警鐘となる。

 Yahooの法律顧問であるMichael Callahan氏は、Specter上院議員からの質問に対し、「そのようなコメントは覚えていない」と答えた。

 Orrin Hatch上院議員(共和党、ユタ州選出)は、おそらく、10年前のMicrosoft自身の反トラスト訴訟の確執がまだ完全に消え去っていないのか、Microsoftに鋭い質問をぶつけた。

 Hatch上院議員は、Microsoftが2006年まで、Yahooの「Overture Services」を使って、広告を自社のウェブサイトに掲載していたのに、今度は同じようなGoogleとYahooの取り決めに抗議していると述べ、「MicrosoftとOvertureの契約が価格操作につながらなかったとすれば、GoogleとYahooの契約も価格操作につながるとはいえないのではないか」と問いかけた。

 公聴会を混乱させたのは、あるいは公聴会が混乱したのは、オンライン広告市場、広告料金の設定方法に関する政治家の理解不足だ。Los Angeles Times紙のJim Puzzanghera氏は遠回しに、政治家は「概して、検索広告の仕組みについてよくわかっていなかった」と書いた。

 政治家たちの混乱と批判を受けて、証人として出席した、広告支援サイトであるAsktheBuilder.comのTim Carter氏は、市場で成功すると政府から罰せられると、驚きを表現した。

 「AsktheBuilder.comは最も人気のあるDIYサイトになろうとしている。そうなると、『すまないが、もうGoogleには広告は出せないよ』と言われるのだろうか。悪いが、そういうのはアメリカらしくない」(Carter氏)(CNET Japan)

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http://www.yomiuri.co.jp/net/cnet/20080717nt14.htm