2008年07月16日(水) 20時34分
窓越しに説得、応じた少年 「西鉄バス事件思い出す」(中国新聞)
刃物を手に運転手を脅す若い男と、窓越しに説得を続ける警察官。突然の犯行から一時間後、呼び掛けに応じてバスから降りてきたのは十四歳の中学生だった。十六日、愛知県の東名高速で起きた高速バス乗っ取り事件。行き交う車と高速道路の売店から、大勢の利用者が息を詰め、事件の行方を見守った。
バスが誘導された岡崎市の美合パーキングエリア(PA)の売店店長(62)によると、午後一時半すぎ、警察車両が五、六台乗り付けて、警察官が急きょ通行止めを告げ、「事故があった」と説明。PAの利用者が退去した直後、乗っ取られたバスが入り込み、運転席側の窓越しに警察官が車内に声を掛けていたという。
上り線は一時通行止めになり、周辺は大混乱に。美合PAにある別の売店の店長(53)は「二〇〇〇年の西鉄バス乗っ取り事件を思い出した。けが人がいなかったのが不幸中の幸いだった」と驚きと安堵の入り交じった表情を見せた。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807160464.html