2008年07月15日(火) 11時53分
ボランティアの消防団も活躍!(オーマイニュース)
町内の防災訓練および救急救命法の講習会に出掛けた。町内役員、防災委員を対象に毎年行われるイベントであると聞くが、より多くの参加者を募るために各班長が個別に申し込みを進めて回っており、私も顔を出した。
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小松市は消防署の組織の下に、日ごろは別の職業を持って働くボランティアの「消防団」という組織を持つ。これは、中学校区+αを基本とする幾つかの町の集合組織で、現在、18の消防団に女性消防団を加えた、計19の“団”が組織されている。
私の住む地域は、消防本部のある第1分団である。加盟している団員の話を聞くと、いざというときのために、就寝中も枕元に警報機のようなものがあり、近くの火事のときには出動をする。消火活動以外にも、現場の維持や交通整理などの作業がある。いったん火事が起こると休日も返上のようなハードなボランティアだと聞く。
今回は消防本部だけではなく、この1分団の団員の方々も参加した訓練であった。内容は、
(1)心肺蘇生法の実技講習
(2)消火器の使い方実技講習
(3)消防署への電話のかけ方実技講習
(4)放水訓練の見学
という4つのメニューで、約1時間半の講習であった。
町の防災訓練ということで、消防署からの講評もあった。職場の防災訓練同様、改善勧告や消防署との交流意見聴取の性格も大きいものだと感じる。
体験実習の感想や講評の中で出てきた話で、有益だと感じたものを記しておきたい。
(1)心臓マッサージで肋骨が折れないか
肋骨(ろっこつ)が折れることは確かにある。しかし、骨折のリスクはあっても命を助けることが第1。今、その善意で行ったことが後で問題とならないような法整備を急いでいる。また、あごを上げ、気道をふさいでいる舌との間にすき間を作ることや口伝えに空気を吹き込むだけでも蘇生(そせい)効果があるのでぜひやってほしい。
(2)消火器の置き場所について
使う場所を考えて台所に置いたり、平時は使わないので棚の中にしまったりする主婦が多いが、火事の起こった場所では、取りに行くこともできない状態になることが多い。誰もが目に留(と)められる玄関などに置いてほしい。
(3)火事や事故現場の情報の伝え方について
電話で住所を聞きながら、本部では地図を明示する。また、折り返し、尋ねたいことも出てくるので自宅の電話番号も必ず聞いている。状況を詳しく伝えてもらうことで、出動する消防車の種類も変わってくる。落ち着いて詳しい状況を説明してほしい。
◇
署員の方は実際にあった例を出しながら具体的に説明をしてくださったが、それを聞いていた知人の夫が「吉本の世界だね」と言った。
火事の通報では、「電話しなきゃいけない。119って何番だったっけ」と言った人がいる話や、心肺蘇生で手を胸の上に置いてと助言し、現地に行くと手を組んで横たわっていたというような話や、「どこに?」と尋ねたら住所を言わず、けがの部位の「おでこ」と言ったなど、笑うに笑えない緊急時の狼狽(ろうばい)ぶりも話された。私も決して例外ではないと思う。平和な日常に突如起こる緊急時の備えをしなければと感じた。
(記者:曽野 千鶴子)
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