2008年07月15日(火) 11時34分
<振り込め詐欺>最悪ペース 警察庁などが「撲滅プラン」(毎日新聞)
今年の振り込め詐欺被害が過去最悪のペースで増加しているため、警察庁と法務省は15日、金融機関での被害防止策を中心とした「振り込め詐欺撲滅アクションプラン」をまとめた。取り締まり強化と共に金融機関など関係機関に協力を呼びかけ、被害が広がらない環境づくりを進める。
警察庁によると、1〜5月の振り込め詐欺の被害総額は約137億4000万円で、07年同期の約83億9000万円の約1.6倍に上り、過去最悪だった04年の約284億円を上回る恐れがある。
プランは金融機関のATM(現金自動受払機)を、被害と犯行を食い止める「最後のとりで」と位置付けた。職員が被害者を説得し送金をやめさせることや、犯人グループがサングラスや帽子で変装してATMを利用できないようにすることを金融機関に要請する。
さらに▽高齢者らに1日当たりのATM利用限度額引き下げを勧める▽犯人からの連絡を携帯電話で受けながらATMを操作するなど不審行動に注意する−−などを求める。
また、犯行に携帯電話が使われることが多いため、携帯電話会社に携帯電話譲渡時の本人確認の徹底や個人による多数の回線購入の抑制などを要請する。
泉信也国家公安委員長は「近親者の情愛につけ込む極めて卑劣な犯罪だ。社会を挙げて対策に取り組みたい」と述べた。【遠山和彦】
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