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2008年07月12日(土) 20時45分

15日に漁船一斉休漁、影響は? 生魚消え、魚離れ進むか産経新聞

 燃料費高騰に苦しむ窮状を訴えようと、全国の漁業団体傘下の漁船が15日、一斉休漁する。1日限りのため、売り場やすし店から全く魚がなくなることはなさそうだ。ただ、供給不足が続けば魚の価格上昇に拍車がかかるおそれがある。消費者の魚離れが進む可能性も否定できない。

 首都圏で展開する中堅スーパーのサミットでは、イカ釣り漁船が休漁した6月にイカの価格が前年に比べて10%上昇、売り上げは1割落ちた。同社は「休漁が続けば影響がある。ウナギの産地偽装もあり、消費者心理は悪くなる」と話す。

 一斉休漁では2万〜3万トンの水揚げが止まる見込み。大手スーパーのイトーヨーカ堂では「当日か翌日は近海の生魚はなくなる」という。ただ、養殖のタイなどを事前に物流拠点に移動、冷凍イワシなども用意しており、魚種は減るが、売り場がガラガラという状況は避けられる見込みだ。

 一方、回転すし大手のくらコーポレーション(大阪府堺市)は今回の休漁について「短期的には影響がない」と話す。それでも、魚の価格上昇が年間数億円のコスト増になっているため、デザートなどを充実させてすしの構成比を下げるなど工夫をしている。

 ガソリン値上げで、消費者は外食を控え、自宅で食事する“内食”に回帰している。「魚がなければお客さまは他の食材を買うだけ」(大手スーパー)との声もあり、価格高騰を嫌う消費者に魚離れが進む可能性もある。

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