2008年07月11日(金) 02時31分
<ベルーナ>呉服は開始当初から赤字 打開狙い違法販売か(毎日新聞)
東証1部上場のカタログ通販大手「ベルーナ」(埼玉県上尾市、安野清社長)が悪質な展示会商法をしていた問題で、ベ社の呉服販売事業は00年度の開始当初から8年間、ずっと赤字だったことが分かった。特定商取引法に違反する強引な勧誘は、営業危機打開のために続けられたとみられる。営業所ごとに違法行為を記した販売マニュアルを備えていたことも判明。ベ社は違法な指示の出所を含め社内調査する方針だ。
経済産業省の調べやベ社の説明によると、呉服事業を開始した00年度の売り上げは約1億2000万円。07年度には全国の延べ367カ所で展示販売会を開き約29億を売り上げた。だが経費が売り上げを上回り、当初から黒字を計上できず累積赤字は約17億円に上った。
このため、ベ社は数日間の展示会ごとに社員1人当たり250万〜300万円の売り上げ目標を設定。販売の意図を告げないで勧誘することなど違法行為を記したマニュアルに従い、少なくとも06年7月から違法な営業行為をしていたとみられる。マニュアルは、最多で47カ所あった営業所ごとに作られたが、事業担当本部長は把握していなかったという。目標を達成した社員は表彰されていた。
ベ社経営企画室は「赤字で社員にあせりやプレッシャーがあり違法行為を続けてしまった」と説明している。【奥山智己】
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