2008年07月10日(木) 17時49分
お盆のバカンスがピンチ!? 不当解雇訴え大騒動(オーマイニュース)
世界有数のリゾート地として知られる、ハワイ・ワイキキにある、パシフィックビーチホテルで、不当に解雇されたと訴える従業員による、抗議活動が激しさを増している。パッケージツアーで訪れる日本人観光客が、このホテルの宿泊客の8割近くを占めるだけに、夏の旅行シーズンの宿泊客への影響も懸念されている。
ホテルの労働組合は、解雇の無効を訴えており、日本旅行業協会や旅行会社に現状を訴えるため、7月6日〜10日まで、代表団を日本に派遣し、窮状を訴えた。
ホテルは、2007年12月に、従業員ら32人を解雇した。このホテルで働いていた、客室清掃係のバージニア・リカイドさんは、「組合で活動しているから解雇された」と言い、機器整備係のルーベン・ブマングラグさんは、「この10年賃金が上がらなかった。声を上げるには、組合しかなかった。経営者からの正当な評価と待遇を得るには、ボイコットしかない」と訴え、抗議行動に励む。
解雇を逃れ、今も働く従業員は、「ホテルは清掃のノルマを2部屋増やした。それが原因で、同僚が何人も体調を崩しました」と言う。
ハワイ大学准教授のロバート・パーキンソン氏は、「労使交渉がおきたのは、経営者が目先の収益を優先したから。もし、ほかのホテルが同じことをしたら、世界から見た、ハワイのイメージが悪くなってしまう」と警鐘を鳴らす。州議員も抗議に参加するが、沈静化の目処はいまだ立っていない。
宿泊客からは、「抗議行動の騒音がひどい」「客室が汚い」という苦情が相次ぎ、「もう泊まりたくない」という声さえも上がり、ホテルの労働組合は、宿泊客に対し、宿泊のボイコットを呼びかけている。
(記者:後藤 卓也)
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