アップリカ・チルドレンズプロダクツ(大阪市中央区)は七日、同社が製造、販売したベビーカーの欠陥が原因で、昨年三月から今年六月までに、幼児がベビーカーから転落し顔に大けがするなどの事故が全国で六件起きたと発表した。同社は使用者に点検を呼び掛け、約五十九万三千四百台を対象に、原因とみられるねじの無償交換をする。
経済産業省は、アップリカが軽傷の五件を報告していなかったため「(報告が早ければ)重傷事故は防げた。報告態勢がずさんで重大な問題がある」として今月四日付で口頭指導した。同社は「
ねじ交換の対象は、二〇〇三年十一月から昨年三月までに製造した「超軽量ふわっとベッド アイtoアイ」「カルッコベッド メディカル アイtoアイ」など十二シリーズ。
アップリカによると、昨年十二月、群馬県伊勢崎市内で保護者が「超軽量ふわっとベッド アイtoアイ」のベビーカーを使用中に、背もたれ部分の角度を固定するために手押し部分のフレームに付いたねじが外れ、一歳十カ月の女児がベビーカーから落ちて前歯にひびが入り、神経を損傷した。他の五件は、東京都府中市、千葉県市川市と八千代市、川崎市、佐賀市で起こり、いずれも頭部打撲やほおの擦り傷の軽傷という。
問い合わせは、アップリカ・チルドレンズプロダクツ、フリーダイヤル(0120)545370。
【写真説明】事故が発生したアップリカ・チルドレンズプロダクツ製造のベビーカー「超軽量ふわっとベッド アイtoアイ」