東京・秋葉原の無差別殺傷事件で凶器として使われたダガーナイフについて、四十七都道府県のうち、群馬、福井、京都など十二府県が事件後、十八歳未満の青少年への販売やレンタルなどを条例で禁止したことが七日、共同通信のまとめで分かった。
ほかに、山梨、三重の両県が七月中に禁止する予定。さらに二十都道府県が禁止の可否も含めて検討中で、ダガーナイフ規制の動きは今後さらに広がりそうだ。
福島など七県が未成年者への販売や携帯を禁止するなど、現行条例で規制していると回答した。
新たに規制した十二府県のうち、福井はもともとバタフライナイフなどを県青少年愛護条例で「有害刃物類」に指定し、十八歳未満への販売やレンタルを禁止。事件後の六月二十六日、日用品を除く「刃の長さが六センチを超えるナイフ」を追加指定した。
和歌山も規制対象はこれまでバタフライナイフなど六種類だったが、事件後、新たにダガーナイフやククリナイフなど十種類を追加した。
また、検討中と答えた二十都道府県のうち、秋田、茨城などは検討対象をダガーナイフに絞り込んでいるが、北海道、愛媛などは殺傷能力の高い刃物全般も含め検討する。新潟、佐賀は「(販売状況などの)実態を把握した上で今後、検討する」と回答した。
一方で、神奈川、長野、静岡、宮崎の四県は「検討していない」と回答。神奈川はその理由を「秋葉原の事件は青年が起こした事件で、必要なら国が法律で規制すべき」と回答。静岡も「未成年にダガーナイフが流行しているという実態がない」としている。