【ニューヨーク7日共同】ガソリン高と景気悪化で経営難に陥っている米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が、再建に向け車種ブランドの一部売却や打ち切りのほか、数千人規模の事務職削減を検討している、と米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が七日伝えた。経営資金調達を目的に新株発行も探っているという。
全米平均でガソリン価格が一ガロン(約三・八リットル)当たり四ドルを突破する経営環境の悪化から、GMをはじめビッグスリー(米大手三社)は販売が急落。リストラ拡大を迫られている。
GMは八つあるブランドのうち、中核の「キャデラック」「シボレー」以外の売却などを検討中で、同紙は「サターン」「サーブ」の可能性を挙げた。大型スポーツタイプ多目的車(SUV)「ハマー」については先月、売却検討を表明済み。
追加の人員削減は、ホワイトカラーの中間管理層が対象。一連の合理化により二〇一〇年の利益回復を目指しており、人員削減は八月上旬にも決定の見通し。
GMは六月にかけて、燃費の悪さから低迷しているピックアップトラックの生産拠点など四工場の閉鎖や、工場労働者を中心にした一万九千人の削減を発表したばかり。