2008年07月07日(月) 20時40分
洞爺湖サミット初日はライトダウンで迎えよう(オーマイニュース)
環境省の呼びかけによる「ブラックイルミネーション2008」が今年も6月21日、夏至の日に実施された。
ブラックイルミネーションとは、夏至の日の午後8時〜午後10時の間、全国のライトアップ施設のイルミネーションや各家庭のあかりを消し、 CO2削減を目指すとともに、環境について考える動機付けの日になることを目的としたキャンペーンである。今や歳時記になりつつあるキャンドルナイトとも連携している。
2007年の夏至の日のライトダウンキャンペーンには、全国で6万3138カ所の施設が参加し、消費電力量を 293万2013キロワット時削減した。これは一般家庭200世帯分の1年間の電気使用量とほぼ同じ量である(注:参加施設の申告により環境省がまとめた数字)。
2008年は、洞爺湖サミットの年でもあり、「京都議定書」約束期間のスタートした年でもある。日本は、二酸化炭素の排出量を 2012年までに 1990年と比較して6%削減していかなくてはならない。そのために、今年は夏至の日だけではなく、6月21日(土)から7月7日(月)の洞爺湖サミットの開始日まで「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」は実施されることになった。
ちなみに6月21日は「ブラックイルミネーション2008」と呼び、7月7日は七夕であることから「七夕ライトダウン」と呼ぶ。
■新宿ライトダウンキャンペーン
東京都新宿区でもライトダウンキャンペーンに力を入れている。6月21日と7月7日は両日とも午後8時〜午後10時の2時間、ライトダウンをしようと各施設に呼びかけている。
初回の6月21日に実施されたライトダウンの結果は、新宿区のホームページによると約2800キロワット時の電気量を削減し、約1トンの二酸化炭素を削減できた。これはサッカーボールの1万個分の体積にあたるそうだ。
このように具体的な数字が割り出されるのは、キャンペーンに同意した施設からの参加申込用紙に書かれた実施計画の内容(消灯日、消灯時間、消灯する照明の本数)から計算される。しかし、新宿ライトダウンのホームページを見る限りでは、具体的に各施設がどのような対策をとるのかが見えてこない。
そこで、記者は参加している数カ所の施設に、具体的なライトダウンの方法をお聞きした。そのいくつかを紹介する。
京王プラザホテルでは、6月21日から7月7日の間、20時から23時の3時間、北側バルコニーの照明を消灯する。
ルミネ新宿店では7月7日、屋上の屋号看板について午後8時〜10時にかけてライトダウンするそうだ。
小田急百貨店では、午後8時30分の閉店時にライトダウンを実施する。
取材をする上で、どの施設にも必ず聞いたことは「サミットの厳戒態勢の中、ライトダウンをして、警備上、問題はないのか」ということだった。それに対し、どの施設でも「支障のない場所での実施である」と答えが返ってきた。ということは、今後、普段でも無理なくライトダウンが続行できる可能性があるのかもしれない。
洞爺湖サミットの行われる北海道では、電気を消してローソクの光の中で、未来に思いをはせ、地球環境のことを考えてみる「ガイアナイト」が行われるそうだ。
「ローソクの灯のぬくもりで各国の首脳をお迎えして、道民の暖かさと意識の高さを、世界に示そうではありませんか。サミット前のみでなくサミット後へも続く灯夜の夜を定期的に持つことを、道民の皆さんに提唱します」 (北海道洞爺湖サミット道民会議オフィシャルサイトより引用)
これは、ガイアナイトを命名した脚本家の倉本聡さんの言葉だ。この動きもまた、全国的な広がりを見せている。
七夕ライトダウン、キャンドルナイト、ガイアナイト……。この日、日本を衛星写真で天空から撮影したのなら、いつもよりちょっとだけでも暗く見えるのだろうか。
(記者:大鳥 かな子)
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