投資会社ワールドオーシャンファーム(東京、破産手続き中)によるエビ養殖投資詐欺事件で、警視庁などの合同捜査本部が、同社会長の
五月末に旅券法違反事件で執行猶予付きの有罪判決を受けた後に用意したとみられる。ワールド社や黒岩容疑者名義の口座はすべて凍結されており合同捜査本部は入手先や使途を調べている。
合同捜査本部は四日、黒岩容疑者らを送検し、新たに東京都板橋区三園一丁目、ワールド社総務部長
黒岩容疑者が他人名義の旅券でフィリピンに渡航する直前の二〇〇七年五月中旬、ワールド社が事務機器メーカーの約五百六万株を約二億円で売却していたことも判明。合同捜査本部は、ワールド社は当時、破たん状態にあり、黒岩容疑者が逃走資金を確保しようとした疑いがあるとみて調べている。
黒岩容疑者は同年五月下旬、自分の顔写真を張った他人名義の旅券を使いフィリピンに渡航。ワールド社は同二十八日付で、出資者に破たん状態にあると通知した。
またワールド社が約二十六億円を香港に送った疑いがあることも判明。黒岩容疑者は頻繁に香港に渡航しており、捜査本部は裏付けを急ぐ。