2008年07月04日(金) 10時00分
今週中にも決断?福田首相、渡辺行革相、更迭「内閣改造」へ(日刊ゲンダイ)
永田町ではサミット後の内閣改造が話題だ。「白紙」を強調する福田首相。改造をやるのかやらないのかが見えないからだが、ここにきて、新たな動きだ。渡辺喜美金融・行革担当相の更迭が急浮上しているのである。「1人を代えるわけにいかないから大改造になる」との見方が支配的になりつつある。
渡辺金融・行革担当相といえば、派閥のボスが集う福田内閣にあって、異色の存在だ。無派閥だし、テレビにもよく出る。本当ならば、内閣のPR役になるところだ。
しかし、公務員制度改革を巡って、町村官房長官と対立。ついには更迭論が飛び交う羽目になってしまった。
「公務員改革法が今国会で成立し、焦点は制度の中身を詰める『国家公務員制度改革推進本部』の人選に移った。中でも、問題は事務局長人事です。局長級の人事は官邸の人事検討委員会にかけられた後、閣議決定される。おそらく、今週中に正式な人事が固まるはずです。この事務局長人事を巡って、官邸と渡辺大臣が大モメなのです」(政界事情通)
官邸側が推しているのは清家篤慶大教授。一方、渡辺は複数の候補者を念頭に事務局長も次長も公募すべきだと主張している。ところが、福田官邸は渡辺案を一蹴する気だ。清家氏起用で動いている。
「清家氏ならば、急進的な改革にブレーキをかけられるからでしょう。清家氏は政府の審議会委員などを20以上歴任している。御用学者という声も強い。今年4月には日経新聞で公務員制度改革に否定的な意見を書いた。そんな清家氏が公務員制度改革の事務局長とはブラックジョークみたいな人事ですが、福田官邸は押し切る気です。人事のデッドラインは今週中なのに、他の候補を考えている気配はありません」(与党関係者)
公務員改革に後ろ向きの清家氏起用が決まれば、渡辺のメンツは丸つぶれだ。これまで公務員改革にかけてきた努力や情熱は水泡に帰す。周囲は「辞任するんじゃないか」と心配しているが、その前に清家氏が「渡辺大臣の下では働きたくない」などとゴネている。そのため「清家氏起用にこだわる官邸は渡辺切りに動くはず」との見方が出ているのだ。今週中に清家氏起用が正式に決まれば、それはズバリ、事実上、渡辺更迭を意味する。福田に「改革やる気なし」もハッキリする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080704-00000010-gen-ent