2008年07月04日(金) 19時47分
<損保取り過ぎ>25社で153万件371億円(毎日新聞)
損害保険会社が火災保険や自動車保険などの保険料を取り過ぎていた問題で、東京海上日動火災保険など損保25社は4日、調査結果を発表した。取り過ぎは計約153万件で、総額371億円に達した。東京海上は同日、責任を取って隅修三社長が報酬30%を3カ月返納するなどの処分を発表した。ほかの大手も処分を検討している。
取り過ぎ額は東京海上や損害保険ジャパン、三井住友海上火災など大手6社だけで約310億円(約135万件)に上った。大手6社の保険別の内訳は火災保険(セット販売が多い地震保険を含む)=約246億円(約62万件)▽自動車保険=約44億円(約69万件)▽傷害保険など=約19億円(約3万件)。
一方、AIU保険など外資系損保は火災保険料の取り過ぎしか発表しておらず、総額は今後増えるとみられる。
取り過ぎ問題は06年、耐火性の高いツーバイフォー(2×4)住宅に火災保険料の割引を適用していなかったことで発覚。損保各社は、金融庁の要請を受けて調査を進めていた。取り過ぎた保険料は順次、契約者に返還している。
各社は「適正な保険料の算出は、保険会社の最も基本的な機能であるにもかかわらず、多くのお客様にご迷惑をおかけして深くおわびする」(東京海上)などと陳謝するコメントを発表した。【辻本貴洋】
◇主な損害保険会社の取り過ぎ額
東京海上日動 124億4600万円
三井住友海上 59億7600万円
損保ジャパン 47億6100万円
あいおい損保 35億7000万円
日本興亜損保 30億0000万円
富士火災 21億3400万円
共栄火災 14億3900万円
ニッセイ同和 12億8900万円
日新火災 8億0100万円
スミセイ損保 5億2900万円
AIU※ 4億2800万円
朝日火災 2億1200万円
セコム損保 2億1100万円
エース損保※ 1億1600万円
明治安田損保 8100万円
セゾン自動車 5600万円
大同火災 1700万円
日立キャピタル 1500万円
ジェイアイ傷害 700万円
ソニー損保 400万円
※は火災保険のみ公表、100万円未満切り捨て
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