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2008年07月04日(金) 09時43分

野口みずき 中国語で宣言…「絶対勝つ」デイリースポーツ

 北京五輪で女子マラソン2連覇を狙う野口みずき(30)=シスメックス=が3日、神戸市内のホテルで同社の五輪壮行会に出席した。この日、30歳の誕生日を迎えた野口は、関係者230人を前に中国語で「我会取勝的!!(私は絶対に勝つ!!)」と宣言。前人未到の女子マラソン2連覇を約束した。
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 門出の日。野口の思いが、ほとばしった。「アテネの時も練習から現地の言葉を叫んでた。今回は北京ということで『我会取勝的!!(ウォー・フイ・チュー・シェン・ダ)』ですね。『私が絶対に勝つぞ!!』という意味です」。関係者230人が見守る中、壇上に上がると、よどみない口調で女子マラソン史上初となる連覇の偉業を約束した。
 日に日に進化する自分の走りに手応えを感じている。だからこそ本番が間近に迫る中でも、心が乱れることはない。「プレッシャーは感じてないです。ガツガツすると硬くなるので、連覇という気持ちは内に秘めてます」。この日、競技者として一つの区切りともいえる30歳の誕生日を迎えた。「とうとう30になってしまったんだなぁと思いますね」と苦笑いしながらも「30歳のスタートに五輪があるっていうのはいいなと思う。今年がまた新たなスタートになる」と言い切った。
 日ごろから「北京が最後の目標じゃない」と口にする女王の視界には、4年後のロンドンさえも映っている。内緒で用意されていたバースデーケーキが登場すると、満面の笑みでロウソクの火を吹き消した。
 ここまでの調整は順調そのものだ。6月は中国・昆明合宿を回避し、アップダウンの激しい長野・菅平高原で走り込んだ。6月末には北京に乗り込み本番コースを試走。藤田監督が「試走に行っても、向こうの路面の硬さを感じてない。練習の効果」と話すように、北京の路面の衝撃に耐えうるだけの“鋼(はがね)の足”に仕上がった。
 4日にはスイス・サンモリッツに出発。4年前、アテネ五輪直前にも合宿した土地で、約1カ月の最終調整に入る。「仕上げの合宿になる。集中して調子を外すことなく、一歩一歩を踏みしめたい」。本番まであと1カ月あまり。完全無欠の女王の瞳には、連覇への青写真がはっきりと描かれている。

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