2008年07月02日(水) 01時29分
野党支持者が暴徒化、邦人1人負傷=選挙の「不正」訴え−モンゴル(時事通信)
【北京1日時事】モンゴルの首都ウランバートルで1日、国民大会議(国会)議員選挙(定数76)で与党・人民革命党党首のバヤル首相が事実上の勝利宣言を行ったことに最大野党・民主党の支持者らが反発、人民革命党本部前で投石を繰り返し、放火による火災も発生した。AFP通信によると、一部で略奪も起き、治安当局が催涙弾やゴム弾を発射。警官、市民双方で約55人が負傷した。エンフバヤル大統領は同日深夜、非常事態を宣言した。
在モンゴル日本大使館によれば、本部前で現地在住の日本人男性が後頭部を負傷し、病院に搬送された。モンゴルでこうした暴動が起きるのは異例。DPA通信は、第2の都市ダルハンでも暴動が発生したと伝えた。
ウランバートルからの報道では、民主党のエルベグドルジ党首は記者会見で、「選管は投票結果を発表していない。選挙は不正だ」と強調。独自調査では同党が優勢だと述べ、「(与党が)選挙結果を改ざんした」と訴えた。これに呼応して、昼すぎから民主党支持者が人民革命党本部前に集まり、「公正な選挙」を求めて抗議活動を展開した。
バヤル首相はテレビを通じ、民主党が「暴力をあおっている」と非難。法律に従って行動するよう呼び掛けた。人民革命党は総選挙で過半数の45議席を獲得したと主張している。
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