2008年06月30日(月) 12時03分
毎日新聞、英文記事問題で記者や役員ら処分 「社員への中傷には法的手段」(ITmediaニュース)
毎日新聞社の英語版ニュースサイト「Mainichi Daily News」(MDN)で配信していた記事に「低俗すぎる」などと批判が相次いだ問題で同社は6月27日、担当記者を懲戒休職3カ月、当時常務デジタルメディア担当だった朝比奈豊社長を役員報酬10%(1カ月)カットとする処分を発表した。
このほか、監督責任を問い、高橋弘司・英文毎日編集部長を役職停止2カ月、磯野彰彦デジタルメディア局長(当時同局次長)を同1カ月、長谷川篤取締役デジタルメディア担当(当時同局長)を役員報酬20%(1カ月)カットの処分とした。
担当記者は「風俗の一端と考え、雑誌記事を引用し紹介したが、引用する記事の選択が不適切だった。申し訳なかった」と話しているという。Webサイトには長谷川取締役の話として「読者の皆様の信頼を損ない、誠に申し訳ありませんでした」と謝罪するコメントを掲載した。
同社は「ネット上に、今回の処分とは全く関係のない複数の女性記者、社員個人の人格を著しく誹謗・中傷する映像や書き込みが相次いでいる」とし、「名誉を棄損(きそん)するなど明らかな違法行為に対しては、法的措置を取る方針」としている。
問題となったのは、MDNのコーナー「WaiWai」に掲載していた一連の記事。編集部に籍を置く日本在住の外国人記者と外部ライターが、国内の雑誌記事を引用しながら日本の風俗などを紹介していたが、5月下旬、「内容が低俗すぎる」「日本人が海外で誤解される」といった批判が同社に寄せられ、調査した結果不適切な記事が判明し、削除した。
6月中旬に削除した記事がネット上で紹介されて改めて抗議・批判が寄せられた。さらに調べた結果、元記事にはない内容を記者が加えていたケースも1件確認されたといい、同社は21日にWaiWaiを閉鎖。6月23日英語と日本語で謝罪文を掲載し、25日付けの朝刊本紙にも謝罪文を載せた。
同社は今回の対応について、第三者機関「『開かれた新聞』委員会」に見解を求めるという。
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