2008年06月26日(木) 12時00分
蚊に刺されやすい人、刺されにくい人の違いって何?(R25)
6月も後半に入り、そろそろ蚊が本格始動する季節。先日も窓を全開にして寝ていたところ、手荒い洗礼を受けた。
しかし不思議なことに、隣で寝ていた彼女は無傷。まあ刺されないに越したことはないが…なぜ僕だけ刺されたのだろう?
「蚊は、人の呼気に含まれる二酸化炭素や汗に含まれる乳酸に反応して近づき、血のおいしそうな人を吸血します。つまり、人の体質や状態、血の味などによって、刺されやすい人と刺されにくい人が存在するんですよ」というのは、元東京大学農学部教授で蚊研究の第一人者である池庄司敏明さん。
蚊の吸血は、卵の成長に必要なタンパク質を動物の血液で補給する行為なので、メスしか吸血をしない。ただ、吸血時は血のおいしそうな相手を選ぶというのだ。
果たして、メスの蚊はどのような血を好むのか?
「蚊は比較的O型を好み、次にB型、AB型と続き、A型になると若干嫌う傾向があります。これは、血液中の抗原物質(この種類の違いが血液型を示す)の味がそれぞれ異なるため。抗原物質は人によって汗や涙、唾液にも含まれるので、蚊がそれを感知し、刺す前に吸血の可否を判断している場合もあります」(池庄司さん)
とはいえ、血が蚊好みの人ばかりが刺されやすいとも限らないそうだ。というのも、蚊が人に近づくきっかけは人が発する物質によるもので、血の味とは別だから。蚊を誘引する物質は、体の新陳代謝が活発なとき大量に発散されるので、運動、飲酒、入浴後の人や、体質的に汗っかきな人が蚊を誘引しやすいという。
これらを総合すると、最も蚊に刺されやすい人は、蚊を誘因しやすく、おいしい血の持ち主で、O型かつ寝汗をかくタイプ。…つまり、僕ってことじゃん!
というわけで、大事な血を守るためにも、今後は吸血する蚊を一匹でも多く仕留めていきたいところ。けど、いつの間にか刺されて、食い逃げされてばかりなんだよなぁ。実際、蚊は吸血がバレないように痛みを感じさせない物質を出したり、攻撃に素早く反応するといった進化をしているそうだが…そんな蚊をどうしたら仕留めればいいのでしょうか?
「蚊が吸血しているとき、吸われている部分の筋肉にグッと力を入れてみてください。すると、筋肉が引き締まり蚊の口吻(こうふん)が抜けなくなります。そこをパチンと」(池庄司さん)
なるほど。それなら多少のかゆさは残っても、逃げられたときの“歯がゆさ”は残らないかもね!
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです
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