二十六日午後一時半ごろ、東京都千代田区外神田四丁目のJR秋葉原駅近くの路上で、警察官二人に職務質問された若い男が「ツールナイフ」を持っていたため、警官がナイフを取り上げパトカーに乗せようとすると、男はナイフを奪い返し逃げようとした。
男は約三メートル先で警官に取り押さえられたが、もみ合いの際、男性巡査長(31)が指の付け根を切られた。警視庁は傷害と公務執行妨害の現行犯で男を逮捕。男は黙秘しているという。現場は、十七人が死傷した無差別殺傷事件の交差点から北に数十メートル。
万世橋署によると、職務質問したのは、秋葉原地区のパトロールに当たっていた警視庁地域総務課遊撃特別警ら隊の警官。男ら二人に職務質問すると、一人がリュックサックに刃渡り約七・五センチのナイフを持っていた。
現場に居合わせた千葉県野田市の主婦(52)は「警察官の手首に血が流れているのが見えた。無差別殺傷事件から間がなく、恐ろしくなった」と話した。