馬券の共同購入で高配当を約束する「競馬ファンド」を設立し、違法に資金を集めたとして、愛知県警と島根県警の合同捜査本部は24日までに、出資法(預かり金の禁止)違反の疑いで、東京都目黒区にあった投資会社「東山倶楽部(ひがしやまくらぶ)」の元取締役の男(50)ら元幹部4人の逮捕状を取った。
捜査本部はこのうち所在が明らかになっている3人について、25日にも逮捕し、2007年から海外に逃亡している主犯格の元取締役の男については近く、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する。
捜査本部によると、同社は2004年10月ごろから競馬ファンドの出資者を募集。約2年間で全国の5000人以上から約70億円を集めたとみられる。
調べでは、元取締役の男らは「元本に対し毎月5%の配当金を提供する」などと説明して元本の保証と配当金を約束し、不正に資金を集めた疑いが持たれている。
同社はホームページなどで「競馬の的中確率が72・5%と高い『ビクトリー方式』を開発した」と宣伝。「競馬はもはやギャンブルではありません。高利回り、高収益獲得の財テクです」などとうたって出資者を募っていた。
愛知県警は06年11月、出資法違反の疑いで同社事務所など関係先約10か所を家宅捜索。関係者から事情を聴くなど、違法な集金システムの実態解明を進めてきた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080624-OHT1T00249.htm