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2008年06月25日(水) 03時11分

グッドウィル 日雇い派遣撤退へ 罰金確定で免許取り消し毎日新聞

 人材派遣大手のグッドウィル・グループ(GWG)は24日、100%子会社で日雇い派遣最大手のグッドウィル(GW)の事業継続を断念する方針を固めた。同社の二重派遣問題で、東京地検が同日、職業安定法(労働者供給事業の禁止)違反ほう助などの罪で、法人としてのGWを略式起訴。GWは罰金100万円を納付した。労働者派遣法に基づき、GWは近く派遣事業の免許を取り消される。GWGはGWを売却する方針だったが、規定では5年間は事業者申請を出すことが出来ず、廃業を余儀なくされる見通しだ。25日午後にも正式発表する。【東海林智、小倉祥徳、安高晋】

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 労働者派遣法では、許可業者の欠格事由として、労働基準法や職業安定法など労働関連法令に違反し、罰金などの刑が確定した場合を定めている。

 今回の場合、支店ではなく、GW全体の免許が取り消される見通しで、契約期間が残っている派遣事業についても継続できない。労働局は、別の仕事の紹介など労働者の雇用の安定を図ることをGWに求めるとみられる。

 GWで1日に派遣される労働者は3万4000人(昨年12月時点)とされ、最近は規模の縮小で1万人前後と言われている。

 GWの日雇い派遣労働者を組織する派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「二重派遣など違法な行為を重ねてきた会社が事業から撤退するのは当然だ。多くの労働者が雇用を失い収入を断たれることになる。厚労省は、日雇い雇用保険のさかのぼっての加入を認めるなど、労働者救済策を講じるべきだ」と話している。

 他に略式起訴され、罰金(100〜50万円)を納付したのは、GW事業戦略課長、上村泰輔容疑者(37)らGW社員3人など。起訴状によると、上村被告らは06年5月〜07年6月、港湾運送会社「東和リース」(港区)が別の派遣先2社に同法で禁じられた二重派遣を行うことを知りながら、労働者延べ51人を派遣した。

 【ことば】グッドウィル・グループ

 日雇い派遣のグッドウィル、技術者派遣のグッドウィル・プレミアなどを傘下に抱える、総合人材サービスの大手。07年6月期の連結売上高は5090億円に上る。設立は95年2月。企業買収により急成長したが、07年6月、介護事業のコムスンが事業所の指定を不正に受けていたことが発覚。事業存続が困難になり、介護事業をニチイ学館などに分割売却し、撤退。日雇い派遣事業でも今年1月、事業停止命令を受けていた。

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