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2008年06月25日(水) 19時30分

〈関西特集〉変わる関西の鉄道地図オーマイニュース

 今秋から来春にかけて、関西の私鉄地図が塗り替えられます。

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 特徴は東西に走るライン。10月19日には京阪電気鉄道・中之島線(中之島〜天満橋)の開通、また来春には阪神電気鉄道・なんば線(西九条〜近鉄難波)の開通。これに伴い、阪神三宮〜近鉄奈良間で相互乗り入れする予定という、横のラインの充実が図られます。

 中之島線建設の経緯は政治・経済のメッカ、水都の象徴と言える中之島エリアの活性化をコンセプトにしているものです。

 堂島川と土佐堀川に挟まれ、東西横長の中州である中之島。「活性化」といううたい文句には、1点として中之島の形に平行しての横のラインが走っていなかったこと。特に、長年、西部地域に鉄道アクセスがないというウイークポイントがありました。中央公会堂やフェスティバルホールなどのホール・文化施設や市役所、日銀、大証などと、いずれも縦のラインである地下鉄3線が通過する中・東部に集中しているのに対して、ホテルやオフィスビルが点在する西部地域。近年はキャンパス・イノベーションセンター大阪ができ、国立国際美術館も吹田市から移転したにもかかわらず、発展途上の状態でした。

 そのようなわけで、中之島線が都市機能の顔として計画されたのです。

 記者は4月末に京阪本線・淀屋橋から京橋まで乗り、これまでにも数回、京都まで乗車、また縦のライン(地下鉄)でも中之島を訪れたことがあります。記者も中之島となると、やはり遠くなりにけりと感じましたし、特に京阪の利用者から「歩くのは健康にいいけど西部地域は遠いなあ」と言う声は根強かったものです。

 梅田を中心としたキタ、そして難波や道頓堀を中心としたミナミ。大阪の「顔」と言えば、やはりこの2つのエリアでしょう。そこへ中之島が割り込んで、再生へと動き始めます。今後、どのようにして庶民により親しみを持てる地域となるでしょうか。

 京阪にとっては本線の東福寺(京都・東山区)から先、七条〜三条間の地下化、さらにその後、鴨東(おうとう)線・出町柳(京都・左京区)まで延伸開業した89年以来、実に約20年ぶりの大事業となりました。

 中之島線は、出町柳まで直通で1時間に8本の割合で、快速急行も1時間に2本運転することが決まっています。さらには開業に併せて、丸太町、四条、五条の各駅が、神宮丸太町、祇園四条、清水五条と最寄りの観光名所を織り交ぜた駅名へと変更することも決まりました。これは中之島とともに、沿線である京都にも配慮、国際観光都市としてさらなるイメージアップをと願う企業の姿勢がうかがえます。

 中之島再開発への第1歩、そして発展へのさらなる1歩を見つめていきましょう。

(記者:笠井 隆宏)

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