大丸と松坂屋の持ち株会社、J・フロントリテイリングは24日、横浜松坂屋(横浜市)を10月26日に閉店する、と発表した。建物が老朽化したことに加え、横浜地区の百貨店などとの競争が激化し、業績低迷が続いていたため。
閉店後は建物を解体し、新たにスーパーなどが入る複合商業施設を建設する。日本中央競馬会(JRA)の場外馬券売り場が入っている西館は、引き続き営業する。
横浜松坂屋は1864年に前身の野沢屋呉服店として創業。百貨店事業は1984年2月期以来、営業赤字が続いていた。横浜市出身のフォークデュオ「ゆず」が路上ライブをした場所としても知られ、屋上には2人の絵が描かれたモニュメントもある。
松坂屋の茶村俊一社長は、横浜市で会見し「設備の老朽化が進み、百貨店事業の赤字で再投資が難しかった」と店舗閉鎖の理由を述べた。
ゆずのモニュメントについて、横浜松坂屋の桜井逸美社長は「先方と話し合って残すかどうか検討したい」と話した。
J・フロントは同時に、子会社の食品スーパー、大丸ピーコックと松坂屋ストアが9月1日で合併し、社名を「ピーコックストア」に変更すると発表した。
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