2008年06月23日(月) 12時00分
外交手段としても大活躍中国で卓球が盛んな理由とは(R25)
北京オリンピックに向けてサッカーやスポーツなど様々な種目が盛り上がりをみせていますが、中国のお家芸といえば卓球! 福原愛ちゃんも、かの国のプロリーグ(「スーパーリーグ」)で一生懸命頑張っています。
それにしても、なぜ中国でこれほどまで卓球が盛んなのでしょうか? もともと卓球は、19世紀後半にテニスの室内版として生まれ、イギリス貴族の遊びとして広まったスポーツのはず…。
「中国で卓球ブームが起こったのは、容国団選手が、中国人初の世界チャンピオンになった1959年の世界卓球選手権がきっかけです。当時中国は厳しい経済状況にありましたが、お金のかからないスポーツである卓球は、以後急速に全土に広がりました。レンガや石でつくった卓球台もたくさんあったそうですよ」(『卓球王国』編集部・柳澤太朗さん)
柳澤さんによれば、当時の国際情勢も、中国を卓球強国に押し上げた理由のひとつなのだとか。
「実は当時、中国は国際スポーツ界で孤立していたのです。1950年代後半、台湾との二重加盟を認めなかった中国は、国際オリンピック委員会をはじめ、多くの国際競技連盟から脱退しました。競技連盟への加盟を続けた数少ないスポーツで、いち早く強化に成功したのが卓球だったんです。また、国際卓球連盟が、政治や宗教的理由で加盟を妨げないという『オープンドアポリシー』を掲げていたことも後ろ盾となりました」(柳澤さん)
中国チームは、60年代以降も着々とレベルアップし、61年の北京大会では、男子団体、男女シングルスで優勝という華々しい成績を収め、卓球王国の礎を築きます。文化大革命の影響等で60年代後半から70年代前半は、一時低迷するものの、80年代に復活を遂げ、現在も国際卓球連盟のランキング上位者は軒並み中国人選手。50年たった今でも、よほどのことがないかぎり卓球王国の地位はゆるがなさそうです。
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです
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