東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺害された東京芸大4年武藤舞さん(21)(東京都北区)が事件当時、携帯電話で110番通報していたことがわかった。
警視庁幹部によると、電話は同庁通信指令本部につながったが、武藤さんは警察官の問いかけに答えておらず、通報中にナイフで刺されたとみられる。
同庁幹部によると、武藤さんは事件が起きた8日午後0時33分ごろ、現場の交差点近くで、携帯電話販売店のアルバイトでビラを配っていた。加藤容疑者が運転する2トントラックが交差点の人込みに突っ込んだ後、車から降りてきた加藤容疑者に腹部を刺されたとみられる。
同庁で武藤さんの携帯電話の履歴を調べたところ、午後0時33分に110番通報していたことが判明。通話時間は6秒間あったものの、事件の内容などを伝えた様子はなく、無言のまま切れたという。
武藤さんを救急車に乗せた医師(44)によると、武藤さんは、刺された後もしばらく意識があり、友人の名前を繰り返し呼んでいたという。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080619-OYT1T00399.htm