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2008年06月17日(火) 18時14分

「過労死」の深刻な実態浮き彫りに医療介護CBニュース

 「過労死110番」全国ネットワークと過労死弁護団全国連絡会議が6月14日に実施した「過労死・過労自殺110番」に、29都道府県から91件の相談があったことが、17日までの集計(速報)で明らかになった。死亡事例が19件と全体の20%を超えており、過労死の深刻な実態が浮き彫りになった。

 相談の内訳は、労災補償が49件(うち死亡19件)、過労死予防や働きすぎが28件、その他が14件。都道府県別では、東京都の17件を最高に、大阪府の10件、広島県の7件などが上位を占めた。

 主な相談内容を見ると、脳や心臓疾患では、30歳代の男性の家族から「午前5時に出勤し、午後9時すぎに帰宅する激務が続いていた。『仕事がしんどい』と言っていたところ、不整脈で死亡した」という相談があったほか、40歳代の大学職員からは「一か月に100時間の残業を30年程度続けた結果、5月に倒れ、入院している。しかし、残業代は一か月当たり20時間分しか支払われていない」と訴えた。

 自殺では、「『名ばかり店長』に近い扱いをされる中、長時間労働が続いた。業務軽減のための支援体制がなかった結果、精神疾患にかかって自殺した」や、「会社再建の責任者として長時間労働を続けていたところ、飛び降り自殺した。自殺の1か月前から急にやせて、1週間ないし10日前から無口になっていた」などの事例があった。

 また、精神疾患については、「昨年10月から無休で仕事をしているのに、残業代が支給されない。うつ病にかかり、通院している」や、「長時間労働の結果、うつ病を発症し、休職しているが、会社から退職を強要されている」といった悩みが寄せられた。

 このほか、過労死予防では、「一か月に100時間もの時間外労働を行い、休日出勤もしているが、代休をもらえず、残業代もつかない。会社で休職者が出ている状態だ」のほか、郵政民営化の影響で、40歳代の郵便局員から「仕事が厳しくなり、残業も増えたので、配転願を出したが、無視されている」との相談などがあった。






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