記事登録
2008年06月14日(土) 22時30分

岩転げ落ち「頭真っ白に」=突き上げる衝撃、地鳴り響く−宮城県栗原市時事通信

 突き上げるような衝撃の後、山の間を地鳴りが響き渡った。家の中の食器は割れ、足の踏み場もない。震度6強の揺れが襲った宮城県栗原市。被災した住民や釣り客らが恐怖の瞬間を振り返った。
 同県大崎市の男性会社員(57)は、妻と栗原市内の林道を車で走行中だった。「突然ズシーンと突き上げるような衝撃を受け、上から岩石や枯れ木がゴロゴロ落ちてきた。頭が真っ白になった」と興奮気味。
 男性によると、山の間を地鳴りが「バーン、バーン」と雷のように響いた。「宮城県沖地震も経験したが、あんなものじゃなかった」。男性は車を近くの温泉の駐車場に置き、徒歩で安全な場所に向かった。
 別の大崎市の男性会社員(50)は、渓流釣りに来て、秋田と宮城の県境にある沢に入ろうとしていた際、突然ズーンと突き上げられる感じがした。
 男性は「岩石が上から降ってきて、足元は崩れるし、どうにもならなかった。崩れきった場所に飛び込んで事なきを得たが、何がなんだか分からなかった」と緊張気味に話した。
 栗原市の消防団員千葉早志さん(40)は、家の外にいた。「最初『あ、地震か』という程度だったが、突然ズシンときた。30秒くらいズズズッと大きい揺れが続いた」。
 家の中は家財が散乱し、足の踏み場もない状態。食器は全部割れ、下駄箱から靴が飛び出した。千葉さんは病気の祖父を外に連れ出したが、「寝ている時間ではなくて、本当によかった」と疲れた様子をみせた。 

【関連ニュース】
〔写真ニュース〕東北各地で大規模がけ崩れ=東北地震
〔写真ニュース〕岩手、宮城で震度6強=東北地震
〔写真ニュース〕岩手、宮城で震度6強=気象庁
6弱の地域で5秒猶予も=震源近くは間に合わず-緊急速報3回目・気象庁
瞬間の揺れ、3番目の強さ=奥州市で1816ガル-断層は西傾斜・気象庁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080614-00000145-jij-soci