2008年06月14日(土) 21時01分
<岩手・宮城内陸地震>企業の生産、営業活動に影響広がる(毎日新聞)
岩手・宮城内陸地震は、企業の生産、営業活動にも影響を与えている。
ソニーは宮城県内の録音・録画装置部品を製造する関連工場計5カ所の操業を14日、一時停止した。そのうち白石市などにある4工場は、異常がないことが確認され、14日夕方までに再開したが、栗原市の工場は一時停電したこともあり、操業再開は早くても16日以降となる見通しだ。
富士通の半導体子会社「富士通マイクロエレクトロニクス」岩手工場(岩手県金ケ崎町)も14日、操業を停止し、調べたところ、製造装置の損傷が判明。詳しい点検だけでも2〜3日かかる見込みで、復旧のめどは立たないという。一方、操業を一時停止した松下電器産業のDVD部品工場(宮城県名取市)は安全確認を終え、15日には再開できる見通し。塩野義製薬は、医療用医薬品を製造する金ケ崎工場(岩手県金ケ崎町)が操業を停止。点検の結果、配管に破損があることが分かった。生産再開時期は15日以降、検討する。
トヨタ自動車の車両製造子会社、関東自動車工業の岩手工場(岩手県金ケ崎町)では、組み立てのため天井からつり下げていた乗用車の車体数十台が地震の揺れで落下した。14日は休業日だったが、週明けの操業を判断するため、同日午後、静岡県内の本社から技術者十数人を現地に派遣した。
サッポロビール仙台工場(宮城県名取市)では、仕込み用の水1500キロリットルをためるタンクに亀裂が入った。溶接による修繕で15日に復旧する見込み。同工場は定期点検のため14日から16日まで休業中で、出荷への影響はないという。
イオンは宮城、岩手両県のスーパー、ショッピングセンター計11店舗の営業を一時見合わせたが、8店を再開。残る3店舗は防煙用ガラスなどが破損したため、安全のため食品売り場のみ再開した。【望月麻紀、森有正、宮島寛】
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