2008年06月14日(土) 20時16分
<岩手・宮城内陸地震>バスが沢に転落、1人重体 奥州市(毎日新聞)
14日に発生した岩手・宮城内陸地震で、岩手県奥州市胆沢(いさわ)区若柳では、市内の自然保護団体「胆沢ダム水資源のブナ原生林を守る会」(近藤有慶代表)メンバー19人と男性運転手が乗ったマイクロバスが林道を走行中、土砂崩れに襲われ、沢に転落。1人が重体、5人が腰や腕を骨折するなどの重傷、2人が軽傷を負った。
砂利道をゆっくりと走行中、「地震だ」と声が上がり、林道右側から土ぼこりとともに土砂が押し寄せ、車体が横転した。「荷物はあとにして外に出ろ」。運転手の呼びかけで、けがのない10人が窓から脱出。その直後に余震が起き、バスは負傷した10人を乗せたまま沢にゆっくりと滑り落ち、道路下約30メートルの斜面で2本の木にひっかかり止まった。その後、脱出者が携帯電話で通話できる場所まで約10分歩き、119番した。
先に脱出した10人は、ヘリコプターが救助に来る前に沢に下り、車内から残る10人を運び出した。救助に当たった小野寺正英さん(65)は「バスの床は血がつき、頭を押さえてシートに寄りかかっている人もいた」。参加者の山内登美子さん(73)は「土砂が目前まで迫り怖かった」と青ざめていた。【宍戸護、岸本桂司、山口圭一】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080614-00000107-mai-soci