地震で大きな被害が出た岩手県奥州市の市立玉里保育所ではホールの窓ガラスが割れ、子どもら計7人がけがをした。
保育士の菅野淳子さん(33)は、2人の男児を迎えに玄関に向かったところ、突然、大きな揺れを感じた。「どんなふうに揺れたのか覚えてない」。菅野さんは夢中で、近くにいた2人の子どもを腕に抱えかばった。
その瞬間は、背後でガラスが割れる大きな音がした。振り返ると、ホールのドアの上部にはめ込まれた窓ガラス4枚のうち3枚が落下。ホールの中で遊んでいた4歳の男の子が、頭や左目の上を破片で切り、血を流しながら泣き叫んでいた。床には割れたガラス片が散らばっていた。
菅野さんによると、ほかに2—5歳の男児5人、女性保育士1人がガラス片で足を切るなどけがをした。「怖い」とおびえる子どもらを安全な場所に避難させ、保育士らはけがをした子どもらの手当てに追われた。
(共同)