最大震度6強を観測した14日の岩手・宮城内陸地震で、気象庁は大きな揺れの直前に予想震度を知らせる「緊急地震速報」を発表したが、震源近くでは速報は揺れに間に合わなかった。
速報が出たのは地震の初期微動検知から4秒後。震源の深さが8キロと内陸の浅い地震だったため、震源地から半径30−40キロの範囲では速報は揺れの後となり、震度6強を記録した地点では、ほとんどが間に合わなかったとみられる。
一方、震度6弱を観測した場所では、揺れの数秒前に速報できた所もあったとみられる。
緊急地震速報は昨年10月、放送などを通じた一般への提供が始まった。これまでは予想震度を過小評価するなどして速報が出なかったり、発表が大幅に遅れたりした。
今回、速報の第1報の予想マグニチュード(M)は6・1で、実際の観測値より1・1小さかった。同庁地震津波監視課の横田崇課長は「誤差の範囲内だが、もう少し正確に予想できなければ」と話している。